アダルトチルドレンを自覚してから

自分がアダルトチルドレンだと気付いてから、乗り越えようと格闘する日々の記録です。

この人と結婚していいの? / 石井希尚 メモ①

 

 石井希尚さんが著者の「この人と結婚していいの?」を読んで、気になったところ、思考メモ。

 

この人と結婚していいの? (新潮文庫)

 

 

p51

 女性はコミュニケーションが円滑に機能していることによって、自分の存在が確かであるという安心感を持ちたい。それと同時に、女性は常に愛しいパートナーと「人生を共有している」という実感を必要とする。そうでないと、自分一人が置き去りにされているような不安を感じる。これは最も感じてはならない不安で「自分が大切にされていない」という決定的不安に繋がる。

 これはパートナーに限定せず、女性が周囲の他者に求めがちなことであろう。私は職場で、周囲の他者とコミュニケーションを円滑に機能させたいし、それによって自分の存在を確かにし、安心したい。職場の人達と「一緒に働いている」という実感を持ちたくて、それが持てないと、自分一人が置き去りにされているようで、孤独や不安になる。

 

p53

 男性は物事を発言する前に、自分の中で分析し結論を出す。その結論だけをストレートに表現してしまう。結論までのプロセスは、自分の中で勝手に片づける。 

       

p54

 男性は客観的にスポーツ観戦を楽しむことでストレスの発散をする。

 女性は人生相談番組を好み、実際の個人的体験に、自分と関連付けて考える事が出来る。 他人の話を自分の事と結び付けて聞いてしまう傾向が強いから、いつの間にか客観性を欠き、悩んでいるのは目の前にいる友人なのに、自分の心まで落ち込んでしまう。その心配事が自分の問題となっている。それが原因で、何の根拠もない心配事を抱え込んでいる女性が多い。「これは自分の問題ではない。私が悩んでいるのではない」と言い聞 かせ、「非自己同一化」を図る。

 

  男性は客観的結果のみ重視しているから、スポーツ観戦が好きなのだと納得。友人の話を聞いてモヤモヤする事が多い為、これはよく分かる。友人の問題と自分を分けて考え、深入りしすぎないのが得策かと。逆に友人が私の悩みに入り込みすぎて、落ち込む事もあり、申し訳なく感じる事もある。

 

 

p56

 男性の頭は個室になっている。全てが小さい部屋に分かれている。だから仕事の時は仕事の札のかかった部屋にいるし、家にいる時は家という札のかかった部屋にいる。何かに集中していると、他の事は忘れてしまう。例えば職場での会議中に「家庭」や「妻」の事は考えていない。仕事が一段落したり、気が抜ける瞬間にふと我に返って「家庭」や「妻」の事を考える。

 

p59

 男は環境と自分を区別する、女は環境が自分の一部になる。 

 男にとっては部屋が散らかっていようと全く平気。男は散らかっているのは部屋であって自分ではないと考える。女は周りの環境と自分自身が一体となっているので、部屋が散らかっていた場合「自分がこの部屋のように乱れた女と思われるのではないか」と感じる。だから一生懸命綺麗にしようとする。彼女達は部屋が片付いていないと心から他の事が楽しめないし、洗い物が残っているとレストランにいても休んでいる気がしない。家にいると適当に手が抜けない。気が付くと何かやっていないと気が済まない。このように女性は、自分の置かれている環境の状態が自己の状態と一体化してしまう。やり残した仕事や散らかっている部屋などは、自分自身の投影であるかのごとく映る。

  母に昔よく「部屋を片付けてから友達を呼べ」と言われ、片づけても片づけても、母から合格を貰うのは難しかった思い出があります。私の散らかった部屋を通して、母は自分を投影してみていたのでしょう。散らかっているのは私の部屋で、母には関係ないはずなのに。

 

p64

  我が家のダイニングの為に「ひまわりの絵」を買ってきたが、なかなか部屋に飾ってくれない夫と妻の話。夫にとってはたかがひまわりの絵であった。しかし妻にとっては、ひまわりの絵が忘れられている事が、まるで自分が忘れられているのと同じように感じられていた。彼女は自分の存在が置いてきぼりにされ、大事にされていないような、自分だけ取り残されているような感覚を味わった。ひまわりの絵を買ったのは我が家のダイニングの為であるが、彼女にとっては、彼女が我が家でリラックスできる為の物である。

 

 男性は一般化したがり、女は詳細を知りたがる

p66

  「私が泣きながら部屋を出て行ったのに、彼は『いろいろ大変そうだね』なんて言うんです。もう信じられない。」

 この例にみられるように男性は物事を一般化させる傾向がある。特に自分の都合が悪い時にその傾向が顕著になる。彼の場合もそうだが、「いろいろ大変だね」と言った瞬間に、彼はこの状況の当事者ではなくなってしまった。彼女の涙は一般的な女性の問題になった。物事を一般化させ、個人的にしないよう努める傾向が男性にはある。

 

p67

 女性は詳細を極める事を好む。

 電話などで用件に入るまでとても時間がかかる。本件に入る前の会話を楽しんでいる。男性の電話は、大概用件だけで終わる。仕事帰り「あ、俺だ、今から帰る」ガチャン...という電話にも、妻は、今日一日あった事をなんとか聞いてもらおうと必死。すぐ家に着くのだからそれから話してもいいではないかと考える夫に対して、妻はそうは思わない。夫と話すこと、聞いてもらう事がコミュニケーションであり、愛情の証しと思えるから。 

 

p69

 男性と女性はもともと違う。違うからこそ、尊敬に値するのだということをまず最初に理解することに努めましょう。 違うからこそ敬意を表す。全てはそこから始まる。これからは「お互いの違い」に尊敬と驚きをもってパートナーを見てみる。今日があなたの未知との再遭遇の日。

 

男は誰でもウルトラマンウルトラマンは正義の味方

p73

 ウルトラマンが正義の味方であるように、男性も基本は正義の味方でなければならないと考えている。男性は、自分の存在が基本的に善であり、正義の味方であると思い込んでいるし、そのような自己意識を持たなければ生きていけない。

 例えば夫婦喧嘩。一般的には男性から謝ろうとはしない。仮に自分が悪くても、決して自分が悪いとは認めたがらない。自分が悪くなかった事を力説し、説得しようとさえする。 

  元彼や男性カウンセラーの事を思い返すとまさにそう!「君のこのような態度が私を傷つけたのだ」と伝えても、言い訳をして認めないし、誤らない。そう考えると、男性との口論は無意味であろうか。相手が何と言おうと、自分の気持ちを伝える事に意味があると思い、伝えるようにはしている。

 

p79

 「自分の存在が正義でなければいけない」と考えている男性はパートナーを通してその自己意識が満たされないと、自分で自分を正当化してでも、正義の味方として自己を保たなければいけないという衝動に駆られる。だから、男性は基本的に常に相手からの「賞賛」を求めている。自分の存在が正義であるという事を認め、賞賛してくれる相手を潜在的に欲している。 

  男性の特徴を知り、理解して始めから関われば、こちらの気持ちも落ち着くかもしれない。

 

p80

 

 男性は結婚した瞬間から、家庭を治め、安定を維持していかなければならないという社会的責任を無条件で感じるようになる。基本的に男性はこのプレッシャーから逃れられないが、これは善である。なぜならこのプレッシャーを感じない男性の多くは労働することによって社会的責任を果たすという概念に乏しく、家庭を顧みる事がないから。一日が無事に終われば、責任を果たした成功物語であり、その努力は家族の為。基本的に家族から「最も尊敬される」事を最重要課題として男性は生活を営んでいる。

 男性は、抱え込まなくてもいいほどの重圧をたった一人で背負いながら悪戦苦闘している。もっとオープンになった方が楽でしょうが、男性のプライドがそれを許さない。 

 

   父は社会的責任を負わず、プレッシャーには気付かないフリをして逃げていくタイプであったから、家庭は日々大変であった。父は自由すぎた。良くも悪くも。

 

p81

 女性の自然な感情表現は、男性の「賞賛されるべき大前提」というフィルターを通過して男性の耳に届くとき「責められている」ように響いてしまう。

 男性は、基本的に自分の存在が相手に救いと解決を与えるものでなければならないと考えている。男性の「問題解決思考」。男性は解決を提示したがる。 

  父は母に救いを提示したいようだ。元彼Aも、苦しんでいた私を救ってくれた。誰かを救って、自分の価値を再認するのでしょうか?

 

この人と結婚していいの? (新潮文庫)

この人と結婚していいの? (新潮文庫)