アダルトチルドレンを自覚してから

自分がアダルトチルドレンだと気付いてから、乗り越えようと格闘する日々の記録です。

「毒親」の正体 / 水島広子 ①

 読んで印象に残ったところ、そこからの思考メモです。

 

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 母親に発達障害があって、彼女なりに一生懸命子育てしてきたつもりだけど、それが偏ってしまった、発達障害ゆえにパニックになりやすく、それが子供への虐待という形をとってしまった。 

  私の毒母も何かしらの障害があり、彼女なりに一生懸命子育てしてきたつもりだけど、それが偏り、障害ゆえにパニックになりやすく、それが子供への虐待という形をとってしまったのであろうか?

 

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 毒親は子供に恐怖感を与え振り回すし、実際に虐待行為もしていた。 

 

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  「毒親」という言葉は、人生における生きづらさを「自分のせい」「自分が悪かった」「人のせいにしてはいけない」と思っていた人達に、「悪いのは親の方だったのだ」「自分が悪かったのではない」「自分と同じような悩みを持った人が他にもたくさんいたのだ」という新たな気付きを与え、救いになった。

 子供は生まれる親を選べないから、「自分が悪かった」のではなく「親が悪かった」と認識し直すことは、自己肯定感の向上に繋がる効果を持つ。それが心の癒しに向けての「初めの一歩」になる。

 「自分は最も重要な時期に不適切な育てられ方をされた」という事ほど、人に絶望を与えるものはない。だからこそ、「親のせいで自分はこうなった」という認識は、その時点で止まってしまうと「そんな自分にはこれから何も出来ない」という無力感に繋がる事もある。中には「親に酷い育てられ方をした自分は幸せになる事など出来ない」という固定概念にずっと囚われ、無意識のうちに、幸せになる機会を逃してしまう。「親が変わらない限り、自分は変われない」と思い込めば、どうしようもないほどの絶望感を招く事もある。

  だから私は意味の分からない絶望感と無力感にさいなまれながら生きてきたんだ。自分、よくぞここまで生きてきた!偉いぞ自分!そんな自分へ拍手を送ろう!偉大なる戦士である!!

 

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 スーザン・フォワードは、診断を下す立場の医師ではなく、医療機関コンサルタント、グループセラピスト、という「患者に寄り添う立場」。 

  私はより「患者に寄り添う立場」であるPSWになる事が夢。

 親が何らかの精神科的問題を抱えており、親自身がどれほど頑張っても、長期間にわたって子供を振り回すことで「毒親」のなってしまう。 子供を大切に思い、子供が病んだ事をきっかけに変わろうとしてもなかなか変われない人は、そんなケースがほとんど。

 

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 「毒親」と縁を切ることで、これ以上の被害を防ごうとしても、ふとした瞬間に親の言動がありありと蘇えり、悩まされる。親に刷り込まれた「お前はしょせんこんな人間だ(わがまま、能力も根性もない、優しくない、など)」は一生つきまとう。 

 

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 自分が親と同じようになるのを恐れて、子供を持つことに消極的になる場合がある。

 どんな事情で、自分の親が「毒親」になったのか「知る」事が大切。今まで考えもしなかった親の「診断」を知る事によって、子供は「自分は悪くなかった」という理解を確かなものにすると同時に、「厄介な親」との関わり方の指針を得る事が出来る。場合によっては関係性の回復にも繋がる。 

 

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 何故「毒親」になったのかへの理解の目的は、自分自身の心が安らかになり、自己肯定出来るような「視点」を見つける事。 

 

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 「自分の事が憎いからひどい事をするのだ」と思っていたところから、それは単にお母さんのパニックなのだ、と知る事が出来る。新たにパニックが発生したら「お母さんの症状が出た」と受け流し、距離を取る練習もし、楽になる事が出来る。 

 

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 お母さんへの同情心・恐怖心・罪悪感がありすぎて、身動きが取れない。

 摂食障害は、不安を和らげるために出てくる事が多い病気。 

 

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 「どうせうちのお母さんには、私の心を理解して共感したり、私のペースに合わせたり、という事が出来ない。だからもっと簡単な事だけ頼むようにした。新しいマンションの家賃補助とか、引っ越し当日の手伝いとか。病気になったら料理を届けてもらうとか」。母親を精神医学的に知ることで、子供は強くなり、人生の質も上がる。 

 発達障害がある母親にとって「駄目な人間」「親として失格」という落胆ではなく、単にパニックになりやすく自分ではどうしようもないところがある、という認識に、障害理解を本人がするとなる。自己防衛的に子供を否定するという頻度も減る(完全には無理だが、振り返って謝るくらいは出来るようになった)。それは子供との相乗効果を生む。

 「毒親」の影響は、子供の「心の病」として形になり表れる。心の病理が深いほど、子供は親について悪く言わない。明らかに親には問題があったのに、それを自覚してこなかった、ということにはそれなりの理由があり、慎重に取り組んでいく必要がある。

 

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 ボウルヴィの愛着スタイル。不安型の愛着スタイル⇒自分が求めたときに「母親的役割」の人が、温かく助けてくれる事もあれば、冷たく突き放されることもある、という不安定な環境で育った人。これは「母親的役割」の人の不安定さによる。子供からすると、常に相手の顔色を窺わなければならない為、こうして育った子供は大人になってからも「相手に見捨てられるのではないか」という不安感情を持つようになり、相手との関係維持の為に不適切な言動をとる事に繋がる。 

 

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 ボウルヴィの愛着スタイルについて。

 「安定型」の人の強みは、「健康的な人間関係」を知っているという事。誰かが不適切な関わり方をしてきたときに、それを「自分のせいかもしれない」「また嫌われてしまった」「期限をとらなけねばならない」などと思うのではなく、「あの人には何か問題がある」というふうに感じられる。こうやって相手の問題を自分に関連付けずに済ませる事が出来る、というのは生きていくうえでの大きな力になる。「安定型」の人は、自らの育児も同様に行うことが多く、そこで育つ子供も「安定型」の愛着スタイルを得る事が多いのが自然である。

  「不安型」の愛着スタイルは、相手の不適切な行動を自分に関連付ける。「自分が怒らせた」「自分が失望させてしまった」というような認識が、対人関係を不安で苦しいものにしていく。ひとたび誰かと仲良くなると、その関係を失いたくないあまり、激しい嫉妬、束縛、支配などかえって相手が逃げてしまうような言動をとってしまう。あるいは、結局は相手を失うのだろうという不安から、特定の誰かと親しくなるのが恐くて、不特定多数の異性と一時的な関係を持つ事を繰り返したり、「捨てられる前に捨てる」という事を繰り返す。

  自分の場合は「不安型」に当てはまる。「安定型」の人が素直に羨ましい。私も、相手の問題を自分に関連付けずに済ましたいよ。関係を失いたくない為、嫉妬、束縛、支配する傾向も自分にはあると思う。嫉妬に苦しむ事もある。嫉妬に苦しむと、束縛したくなる。あと、「捨てられる前に捨てる」という事も今までしてきた。だからいつも私から、彼氏を振るんだ。

 

 

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「毒親」の正体 ――精神科医の診察室から *5